カテゴリー: PMSシステム比較

ホテル・旅館向けPMS(宿泊管理システム)の機能・料金・導入事例を徹底比較。フロント業務の効率化や予約管理の自動化を検討する宿泊施設の担当者向けに、最新のPMSを分かりやすく解説します。

  • 宿泊施設向けPMS・サイトコントローラー比較表|公開料金がある社と無い社を1枚に

    宿泊施設向けPMS・サイトコントローラー比較表|公開料金がある社と無い社を1枚に

    📝 この記事でわかること

    • 宿泊施設向けのPMS・サイトコントローラー・予約エンジンを1枚の表に並べ、料金を公開している社と『要問い合わせ』の社を同じ画面で見比べられるようにした
    • 公開料金があるのはBeds24、TL Lincoln、ねっぱん、aiPassの4社で、公開料金・対象規模・主な機能の列から予算感をつかめる
    • Cloudbeds や Mews など料金非公開の社はプランの段階だけを公開し、金額は見積もりで出す。非公開=高いという意味ではない

    この表は、宿泊施設向けのPMS・サイトコントローラー・予約エンジンを1枚に並べ、料金を公開している社と「要問い合わせ」の社を同じ画面で見比べられるようにしたものだ。列には種別、公開料金、対象規模、主な機能、公式の実績記載を置いた。まず目を引くのは、月額を数字で出している社が少ないという事実である。各社の公式サイトで具体的な金額を確認できたのは Beds24、TL Lincoln、ねっぱん、aiPass の4社。残りは Cloudbeds も Mews も TEMAIRAZU も Hotelsmart も、金額を公式サイトに載せていない。

    だからといって「要問い合わせ」の社を候補から外す必要はない。料金を公開していない社は、プランの段階だけを公開して金額は見積もりで出す形をとっている。Cloudbeds は Flex・One・Experience・Enterprise の4段階、Mews は Essentials・Advanced・Enterprise の3段階を持ち、いずれも要見積もりで規模に合わせて組む。公開料金が無い=高い、ではない。同じ条件で複数社に見積もりを取れば、公開料金の社と横並びで判断できる。

    逆に、公開料金がある社は最初の予算感をつかみやすい。ねっぱんは月額が5室以下6,600円・6室以上10,780円(税込・初期設定料なし)と室数で線が引かれ、TL Lincoln は導入費100,000円・月額30,000円〜で総客室数に応じて変動する。数字が出ている社は、検討の起点として使いやすい。

    比較表(各社の公開情報のみ)

    社名種別公開料金対象規模主な機能公式の実績記載
    Beds24PMS/チャネルマネージャー基本 €15.50/月〜(賃貸ユニット数で従量)
    チャネル接続 €0.55/月/接続
    追加ユーザー €2.00/月
    SMS €0.10/通
    プライベートラベル €19.00/月
    民泊〜小規模契約なし・最低期間なし・初期費用なし、無料トライアル(カード不要)、€50未満の支払いは手数料no contract, no minimum term, no set-up fees
    CloudbedsPMSFlex(PMS+決済+400+連携): 要見積
    One(+チャネルマネージャー+予約エンジン): 要見積
    Experience(+ゲスト体験+評判管理): 要見積
    Enterprise: 個別見積
    独立系〜グループ予約エンジン・チャネルマネージャーの追加手数料ゼロ、マルチプロパティ、24/7サポートzero added commission on Booking Engine and Channel Manager reservations
    MewsPMSEssentials(PMS+予約エンジン+決済+8連携+SiteMinder製CM): 要見積
    Advanced(+デジタルキー等): 要見積
    Enterprise(BI・Open API・1000+連携): 要見積
    独立系〜グループ・ホステル・長期滞在決済一体型、ゲストポータル、24/7チャット
    TEMAIRAZUサイトコントローラー要問い合わせ(プラン名のみ公開: 手間いらず自動/.NET2/mini/手間なしNEXT/手間なしマーケティング)ホテル・旅館〜民泊在庫・料金・予約の一元管理、レベニューマネジメント、楽天/じゃらん/Booking.com/Expedia/Airbnb 等システム連携数300以上
    TL Lincolnサイトコントローラーフルサービス: 導入費100,000円/月額30,000円〜
    旅行会社管理機能限定版: 導入費100,000円/月額15,000円〜
    ネット販売管理機能限定版: 導入費100,000円/月額15,000円〜
    ホテル・温泉旅館(月額は総客室数で変動)旅行会社とネット販売の一元管理、PMS 2WAY連携、共通在庫、統計10種導入施設数 約6,100件
    月額利用料は総客室数に応じて異なります
    aiPassクラウドPMS+スマートチェックイン+ゲストアプリ月額費用2.5万円〜(室数・プラグインで変動)
    初期費用 新規5万円/システム移行10万円
    ビジネス〜リゾート・旅館・アパートメント・グランピング・ホステルクラウドPMS、セルフチェックイン、ゲスト専用アプリ導入 50,000室以上(2026年6月時点)
    継続率99%以上
    ねっぱんサイトコントローラー月額 5室以下 6,600円/6室以上 10,780円(税込・初期設定料なし)
    でんわ予約OP: 初期11,000円・月額1,100円(5室以下)/3,300円(6室以上)
    PMS連携OP: 1WAY 初期11,000円・月額1,100〜3,300円/2WAY 初期3,300円・月額6,600円
    セルフチェックイン連携: 初期11,000円・月額3,300〜6,600円
    RMS連携: 初期11,000円・月額6,600円
    小〜中規模(5室以下/6室以上で料金区分)在庫・料金・予約管理、分析レポート、自動メール、一括登録稼働実績9,000施設
    業界シェアNo.1
    Hotelsmartクラウド型PMS要問い合わせ(公開料金なし)チェーンから小規模(戸建て含む)までクラウド型PMS、セルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機全国4,500施設・75,000室以上の導入実績
    Little HotelierPMS公式の料金ページを確認できず小規模宿(B&B・ゲストハウス)PMS+チャネルマネージャー+予約エンジン、SiteMinder連携、モバイルアプリ、無料トライアル
    SiteMinderチャネルマネージャー公式の料金ページを確認できず中〜大規模チャネルマネージャー、予約エンジン、メタサーチ、Partner Program
    tripla予約エンジン要問い合わせ(公開料金なし)ホテル・旅館ウィジェット/サブドメイン型予約エンジン、会員・ロイヤルティ、多言語4、メタサーチ連携(Google/TripAdvisor/4travel)

    料金が無い社は公式に公開していないだけで、候補から外す理由にはならない。表の値は各社公式ページの記載を編集部が転記したもので、最新は各社で確認を。

    で、結局どれか。1〜5室で先に費用を確定させたいなら、ねっぱん(月6,600円)か Beds24(€15.50/月〜)。旅行会社からの送客が売上の柱の旅館なら TL Lincoln。チェックインから精算までを一体で無人化したいなら Hotelsmart か aiPass(月2.5万円〜)に見積もりを取る。海外OTA中心で英語での導入相談に抵抗がなければ、Cloudbeds と Mews を候補に足す。ここまでで自宿の候補は2〜3社に絞れる。

    表の読み方

    対象規模の列を最初に見てほしい。Beds24 は民泊〜小規模、Little Hotelier は B&B・ゲストハウスといった小規模宿、SiteMinder は中〜大規模と、狙う層がはっきり分かれている。同じPMSでも設計思想が違うので、自宿の室数帯に合う社だけに絞ると表が一気に読みやすくなる。

    料金の列は、月額だけでなく初期費用と課金単位を合わせて見る。Beds24 は基本€15.50/月〜に、チャネル接続€0.55/月・追加ユーザー€2.00/月・SMS€0.10/通が積み上がる従量型で、契約期間も最低期間も初期費用も無い。aiPass は月額2.5万円〜に加え、新規5万円・システム移行10万円の初期費用がかかる。月額の安さだけで並べると、初期費用や従量分を見落とす。

    導入実績の列は各社が公式に出している数字をそのまま載せた。ねっぱん9,000施設、TL Lincoln 約6,100件、Hotelsmart 全国4,500施設・75,000室以上、aiPass 50,000室以上(2026年6月時点・継続率99%以上)。規模の目安にはなるが、数字の大小がそのまま自宿への適性を意味するわけではない点だけ付け足しておく。

    主な機能と実績記載の列で、種別の違いが見えてくる。TEMAIRAZU はシステム連携数300以上を掲げるサイトコントローラー、Cloudbeds は400+連携を持つPMSで予約エンジンとチャネルマネージャーの追加手数料がゼロ、Mews は Enterprise で1000+連携と Open API を備える。PMSは館内業務の土台、サイトコントローラーはOTA在庫の一元管理、PMS一体型はその両方を一つにまとめた形――この三分類を頭に入れて列を追うと、機能の重なりと差が判別できる。

    種別ごとに、まずどこを見るか

    PMS

    館内の予約・顧客・請求を回す土台がPMSだ。独立系からグループまで広くカバーするのは Cloudbeds と Mews。Cloudbeds は予約エンジンとチャネルマネージャーの予約に追加手数料がかからず、マルチプロパティと24/7サポートを持つ。Mews は決済一体型でゲストポータルを備え、ホステルや長期滞在にも対応する。どちらも料金は要見積もりなので、室数と欲しい連携を先に決めてから問い合わせるとよい。

    小規模で公開料金から入りたいなら Beds24。民泊〜小規模向けで、契約なし・最低期間なし・初期費用なし、カード不要の無料トライアルまで用意されている。B&B・ゲストハウスなら Little Hotelier も選択肢に入るが、料金は公式ページを確認できなかった。

    サイトコントローラー

    楽天・じゃらん・Booking.com などOTAの在庫と料金をまとめて管理したいなら、この種別を見る。料金を公開しているのは TL Lincoln とねっぱんの2社。TL Lincoln はホテル・温泉旅館向けで、フルサービス月額30,000円〜、旅行会社/ネット販売の限定版は月額15,000円〜、PMSとの2WAY連携を持つ。ねっぱんは小〜中規模向けで室数課金がシンプル、稼働実績9,000施設を掲げる。

    連携の広さで選ぶなら TEMAIRAZU。手間いらず自動から手間いらずmini、ブッキングエンジンの手間なしNEXTまで幅があり、システム連携数300以上とレベニューマネジメント機能を備える。料金は非公開なので、見積もりで公開料金の2社と並べて比べたい。

    PMS一体型

    フロント業務と無人化の設備を別々に契約せず、一つにまとめたいなら Hotelsmart が具体的だ。クラウド型PMSに、セルフチェックイン・自社予約エンジン・自動精算機・デジタルガイド・キャンセル料自動請求が一体で載り、24時間コールセンターと Airbnb 連携を持つ。導入実績は全国4,500施設・75,000室以上。料金は要問い合わせで、資料請求から入る形になる。

    PMSに無人化機能を寄せた設計としては aiPass もある。クラウドPMSにセルフチェックインとゲスト専用アプリを組み合わせ、月額2.5万円〜と初期費用(新規5万円/移行10万円)が公開されている。フロント要員が薄い宿ほど、この一体型の列を先に見ておく価値がある。

    次に読む記事

    ホテル・旅館向けPMS比較――10〜50室でPMSを選ぶ人へ。料金を公開している社と非公開の社を分けて読める。

    サイトコントローラー比較――じゃらん・楽天を一括管理したい人、公開料金の2社とPMS一体型を天秤にかけたい人向け。

    セルフチェックインの導入費用比較――人手が薄く、無人化の初期費用から検討を始めたい宿の担当者に。

    Cloudbedsのレビュー――小規模宿でCloudbedsを具体的に検討している人が、使い方まで踏み込んで読む記事。

    民泊PMSおすすめ比較――個人オーナーや小規模・グランピングで、まず何を入れるか決めたい人向け。

    動くなら、この表で室数帯の合う社を2〜3社に絞り、公開料金の社と要問い合わせの社を1社ずつは含めて資料請求し、見積もりを横に並べる。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

    よくある質問

    Q. うちは10室くらいの小さい旅館なんだけど、この表のどこを見ればいい?

    A. まず対象規模の列を見る。Beds24は民泊〜小規模、ねっぱんは5室以下6,600円/6室以上10,780円と室数で線引きされているので、自宿の室数帯に合う社から検討するとよい。

    Q. 料金が『要問い合わせ』の会社って、高いから隠してるの?

    A. 非公開だからといって候補から外す理由にはならない。

    Q. PMSとサイトコントローラー、結局うちはどっちを見ればいいの?

    A. 館内の予約・顧客・請求まで一元管理したいならPMS、楽天やじゃらんなどOTAの在庫・料金だけまとめたいならサイトコントローラーを見る。両方を一つにしたいならHotelsmartやaiPassのようなPMS一体型が候補になる。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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  • 旅館アレルギー対応管理システム比較2026|情報共有で食中毒事故を防ぐPMS活用術

    旅館アレルギー対応管理システム比較2026|情報共有で食中毒事故を防ぐPMS活用術

    📝 この記事でわかること

    • 複数経路のアレルギー情報一元化が急務
    • 既存PMS導入後の部署間情報格差の実態
    • 顧客カルテ画面統一で食中毒事故防止

    予約メモ欄のアレルギー情報、厨房まで届いていますか

    「そば粉アレルギーあり」——OTAの備考欄にはちゃんと書いてあった。なのにフロントの日報止まりで厨房まで伝わらず、朝食ビュッフェでうっかり提供してしまう。こういうヒヤリハット、正直よく聞く話だ。特に客室数30〜80室くらいの旅館で起きやすい印象がある。理由は単純で、アレルギー情報の入り口がバラバラなのだ。楽天トラベルやじゃらんのメモ欄、電話予約ならフロントの手書きノート、当日の変更はLINEの内部連絡……気づけば3〜4系統に分かれてしまっている。消費者庁が公表している食物アレルギー健康被害報告を見ても、外食・宿泊施設での事故原因として「情報の伝達不備」が上位に出てくる。これは特定の施設だけの話ではなく、業界全体の構造的な弱点だと思う。

    課題はシステムの有無ではなく「顧客カルテ」の一元化

    Photo: Unsplash

    実は多くの旅館がすでに何らかのPMS(宿泊管理システム)を入れている。だから「うちはシステム未導入だから漏れるんだ」という話ではないのが厄介なところだ。本当の問題は、予約情報と顧客プロフィール(アレルギー・既往歴・宗教food制限)が別テーブルで管理されていて、フロント・厨房・仲居がそれぞれ違う画面を見ていること。筆者も最初この構造を知ったとき「え、同じシステムなのに部署ごとに見えてるものが違うの?」と戸惑った記憶がある。チェックインが立て込む15〜18時、口頭伝達だけに頼っていると、繁忙期で稼働率が90%を超えるようなタイミングほど、まさにそこで漏れが起きる。必要なのは「予約に紐づく顧客カルテ」を全部署が同じ画面で見られる仕組みで、これは客室在庫連動やOTA手数料削減とはまったく別軸で選ぶべき機能だと考えたほうがいい。

    主要システムの顧客情報共有機能を比較する

    Photo: Unsplash

    Hotelsmart(ホテルスマート)— 中小旅館の顧客カルテ運用に最適

    Hotelsmart(ホテルスマート)は中小規模ホテル・旅館向けのPMS・チャネルマネージャー。初期費用0円台から始められて、月額は客室数30室クラスで1万円台〜が目安になる。ゲストごとの顧客プロフィールにアレルギー・食事制限タグを登録でき、予約変更が入ると自動で最新情報が全端末に反映される仕組みだ。個人的に気になったのは、公式サイトの説明によれば厨房用の朝食伝票印字にアレルギー表記を連動できるという点だ。伝票にそのまま印字される運用なら、口頭伝達に頼らずに済む。食中毒リスク管理という観点では、他システムより一歩踏み込んでいる印象を受けた。

    https://www.hotelsmart.jp/

    テマイラズ — 複数拠点でのメモ共有に強い

    テマイラズは予約台帳型のPMSで、初期費用0円、月額1.1万円〜(公開情報ベースの概算、客室規模により変動)。顧客ごとの自由記述メモ欄があり複数拠点間で共有できるのは便利だが、アレルギー専用の定型タグ機能はない。つまりフリーテキスト運用になるので、入力ルールを施設側できちんと統一しておかないと、結局「書く人によって表記がバラバラ」問題が起きる。ここは導入前に運用ルールまで詰めておきたいところだ。

    TLリンカーン — 旅館の顧客カルテ機能が厚い

    TLリンカーンは老舗旅館向けPMSで、月額2万円台〜(客室数50室規模の概算)。顧客カルテに既往歴・アレルギー・記念日を項目別に登録できて、リピーター管理に強みがある。一方で初期費用は要問合せというのが正直やや不親切で、小規模施設には割高になりやすい印象だ。老舗旅館らしく「常連さんの好み」まで拾えるのは魅力だが、規模とコストのバランスは事前にしっかり確認したほうがいい。

    手間いらず・ねっぱん! — サイトコントローラー中心で情報連携は限定的

    手間いらずはOTA在庫の一元管理に特化したサイトコントローラーで月額1万円前後。ダブルブッキング防止には強いが、顧客カルテ機能は正直薄い。ねっぱん!も同様に空室管理が中心で月額5,000円〜1万円程度と安いのだが、アレルギー情報の部署間共有については別途Excelや紙運用を組み合わせている施設が多いようだ。「安いから」で選ぶと、結局アナログ運用が残ってしまうパターンだと言える。

    CloudbedsLittle Hotelier — 海外系はグローバル対応が強み

    Cloudbedsは月額$100前後〜(客室規模により変動)、Little HotelierはSiteMinder提供で月額$89〜が目安。多言語対応のゲストプロフィール機能はしっかりしているのだが、日本の旅館特有の朝食ビュッフェ運用や仲居連携といった細かなワークフローには、正直まだ最適化されていない。インバウンド比率が高い施設には向くが、和食の朝食提供が中心の旅館ではひと工夫必要になりそうだ。

    システム 初期費用 月額目安 アレルギー情報共有
    Hotelsmart 0円台〜 1万円台〜(30室クラス) タグ登録+朝食伝票印字連動(要確認)
    テマイラズ 0円 1.1万円〜 自由記述メモ(複数拠点共有)
    TLリンカーン 要問合せ 2万円台〜(50室規模) 項目別カルテ(既往歴・アレルギー・記念日)
    手間いらず 要問合せ 1万円前後 限定的(別途Excel/紙運用が多い)
    ねっぱん! 要問合せ 5,000円〜1万円程度 限定的(別途Excel/紙運用が多い)
    Cloudbeds 要問合せ $100前後〜 多言語ゲストプロフィール(和食運用は非最適化)
    Little Hotelier 要問合せ $89〜 多言語ゲストプロフィール(和食運用は非最適化)
    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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  • ホテル予約管理システムの乗り換え・移行コストを徹底解説【2026年版】選び方と比較

    ホテル予約管理システムの乗り換え・移行コストを徹底解説【2026年版】選び方と比較

    📝 この記事でわかること

    • 移行コストの4つの隠れ項目と実費用を数字で徹底解説
    • 小規模と中規模で判断基準が異なる乗り換え戦略
    • 損失月5万円を6ヶ月で回収するPMS乗り換え計画

    「乗り換えたいけど怖い」──その判断を阻む移行コストの実態

    月額3万円のPMSを使い続けているのに、OTA手数料の二重計上で毎月5万円近く損失が出ている──こうした状況に気づいていながら、「乗り換えコストが怖くて踏み切れない」という運営者は2026年現在も少なくない。チャネルマネージャーとPMSが別々に稼働していて在庫連動に30分のタイムラグがあれば、繁忙期のダブルブッキングは構造的に起きる。問題はシステムの善し悪しではなく、「乗り換えに何がかかるか」が見えていない点だ。

    本記事では主要システムの実費用を数字で示しながら、規模・課題別に移行先の判断基準を明確にする。

    ホテルスマートの料金・機能を無料で確認する https://www.hotelsmart.jp/

    移行コストの内訳──見落としがちな「隠れコスト」4項目

    Photo: Unsplash

    PMSの乗り換えで発生するコストは、月額費用の差額だけではない。実務現場で頻出する隠れコストを整理すると次の4項目になる。

    • 初期導入費用・セットアップ費用:システムによって0円〜30万円以上まで幅がある
    • データ移行費用:過去の予約データ・顧客台帳の移植に5万〜20万円かかるケースが多い
    • スタッフ教育コスト:稼働まで2〜4週間、その間の残業代・ミス対応コストも実質コスト
    • 稼働率への影響:移行期間中のOTA在庫停止で客室在庫を公開できない日が生じ、RevPARが一時的に落ちる

    特に客室数20室以下の小規模施設では、移行中の稼働率低下が即座にキャッシュフローを直撃する。逆に50室以上の中規模施設では、教育コストとデータ移行費が積み上がりやすい。

    主要システム別・移行コストと月額費用の実数字比較

    Photo: Unsplash
    システム名 月額費用(目安) 初期費用 OTA接続数 データ移行サポート 主な対象規模
    ホテルスマート 9,800円〜(室数連動) 0円〜 主要OTA含む60社以上 ◎ 日本語専任サポート 中小旅館・ホテル・民泊
    テマイラズ 15,000円〜(プランによる) 30,000円〜 楽天・じゃらん等主要OTA ○ 電話・メールサポート 旅館・ホテル全般
    Cloudbeds 約20,000円〜(室数・機能次第) 別途見積(概算5万〜15万円) 300社以上 △ 英語ベース・日本語対応限定 インバウンド特化・中〜大規模
    Little Hotelier 約13,000円〜 0円〜(キャンペーン時) 450社以上 ○ オンラインサポート 小規模ホテル・民泊・グランピング
    ねっぱん! 8,800円〜 33,000円〜 国内主要OTA中心 ○ 日本語サポート 小規模旅館・民宿

    規模・課題別の移行先判断基準

    客室数10室以下の民泊・グランピング施設

    Little HotelierHotelsmart(ホテルスマート)が現実的な選択肢になる。Little Hotelierは月額13,000円前後でBooking.com・Airbnb・じゃらん等450社以上のOTA在庫を一元管理できる。チェックイン業務の自動化機能も標準で備わっており、スタッフ1〜2名体制の施設でも回せる設計だ。ただし日本語サポートのレスポンスは英語圏より遅い場合があるため、国内OTA(楽天トラベル・一休)の接続設定で詰まるリスクがある。

    ホテルスマートは月額9,800円〜で初期費用0円というコスト構造が小規模施設に刺さる。日本語専任サポートが移行期間中に伴走してくれるため、データ移行の教育コストを最小化できる。10室以下でOTA手数料を抑えながら自社予約を増やしたい施設には、自社予約エンジンとの連携機能が特に有効だ。

    客室数20〜50室の旅館・ビジネスホテル

    この規模では客室在庫連動の精度が稼働率・RevPARに直結する。繁忙期に在庫が30分ズレるだけでダブルブッキングが年間5〜10件発生するケースも珍しくない。テマイラズは楽天トラベル・じゃらん・じゃらんnet・一休などの国内主要OTAとの連携実績が豊富で、月額15,000円〜という価格帯はこの規模の損益分岐にちょうど合う。初期費用30,000円は避けられないが、稼働後のサポート品質は国内トップクラス。

    インバウンド比率が30%を超えてきた施設ならCloudbedsも候補に入る。月額20,000円〜と割高だが、Booking.com・Expedia・Agoda等の海外OTAへのリアルタイム在庫反映は国内システムより安定している。ただし移行時の初期設定に5万〜15万円の費用と2〜4週間の稼働停止期間を想定しておく必要がある。この間のRevPAR低下を試算してから判断すること。

    小規模旅館・民宿でコスト最優先の場合

    ねっぱん!は月額8,800円〜と業界最安値圏で、初期費用33,000円を払えば国内主要OTAの在庫連動が即日スタートできる。機能はシンプルだが、複雑な料金プランが少なく「埋めればいい」フェーズの施設には過不足ない。ただしレベニューマネジメント機能やレポート分析は貧弱なため、将来的な値上げ戦略を考え始めたタイミングで再度乗り換えが必要になることが多い。

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    移行を失敗させない3つの実務チェックポイント

    ①OTA手数料と月額費用を合算した「実質コスト」で比較する

    月額費用が安くても、接続できないOTAで手動管理が増えれば人件費コストが上乗せされる。楽天トラベルのOTA手数料は一般的に5〜8%、Booking.comは15〜17%という水準だが、在庫連動が手動ならこの手数料を払いながら余分な工数も発生する二重損失になる。

    ②移行期間中のOTA在庫停止をゼロにできるか確認する

    移行時に在庫を「クローズ」せざるを得ない期間が生じるシステムは、繁忙期直前の乗り換えに向かない。旧システムと新システムを並走できる期間(通常1〜2週間)を設けられるか、移行前に必ずベンダーに確認する。

    ③サポート言語と対応時間帯を確認する

    海外製システムはチェックイン業務が集中する夜間にサポートが繋がらないケースがある。国内OTAメインの施設であれば、日本語専任サポートが平日9〜18時対応できるシステムを選ぶ方がトラブル時のダメージが小さい。

    2026年、乗り換えの「損益分岐」を計算してから動く

    移行コストの総額(初期費用+データ移行費+教育コスト+稼働率低下分)を現状の月次損失額で割れば、何ヶ月で元が取れるかが出る。ダブルブッキングが月2件・一件あたりのキャンセル損失が15,000円なら月3万円の損失。移行コストが20万円なら7ヶ月で回収できる計算になる。この試算を飛ばして「怖いから現状維持」を選ぶことのほうが、実は高くつく。

    ▶ ホテルスマートで移行コストゼロから始める https://www.hotelsmart.jp/

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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  • ホテル向けゲスト管理システム比較2026|顧客データベース活用で売上向上

    ホテル向けゲスト管理システム比較2026|顧客データベース活用で売上向上

    📝 この記事でわかること

    • OTA依存から脱却、顧客データを自社保有する意義
    • ゲスト管理システムでリピーター増加と売上最大化
    • 小規模施設向けシステム比較:選択基準と費用感

    「またあのホテルに泊まりたい」が生まれない理由

    チェックアウト後、ゲストの名前も連絡先も、次の予約につながる接点も何も残らない。OTA経由の予約が全体の70〜80%を占める施設では、OTA手数料15〜20%を払い続けながら、ゲストのデータはOTA側に蓄積されるという構造的な問題が続いている。RevPARを本気で上げるには、自社でゲストデータを持ち、CRM的に活用する仕組みが欠かせない。

    2026年現在、ゲスト管理(顧客データベース)機能を持つPMSは複数あるが、「どれを入れればリピーターが増えるか」の判断基準が曖昧なまま導入を見送っている施設も多い。本記事では、主要システムを料金・機能・規模適正で比較し、選択の基準を示す。

    主要ゲスト管理システム3選:料金と機能の実態

    Photo: Unsplash

    1. Hotelsmart(ホテルスマート)|中小施設に最もフィットするPMS+チャネルマネージャー

    国内の中小ホテル・旅館向けに設計されたPMSで、チャネルマネージャー、予約エンジン、ゲスト管理機能を一体で提供している。月額費用は客室数に応じて変動し、10室規模で月額約30,000円〜が目安。初期費用は別途かかるが、他社比で低めに設定されており、50室以下の施設では費用対効果が高い。

    ゲスト管理面では、チェックイン履歴・宿泊回数・利用金額・部屋タイプの好みを顧客データベースとして蓄積し、リピーター向けの特別料金設定やメール配信と連動できる。楽天トラベル・じゃらん・Booking.comなど主要OTAとのリアルタイム在庫連動でダブルブッキングを防止しながら、自社直販比率を上げるための基盤として機能する。稼働率・RevPARのレポートも標準搭載されており、管理画面から日次で確認可能。

    特に繁忙期の客室在庫管理と、OTA手数料を削減するための直販誘導(自社サイト予約エンジン連携)を同時に実現したい施設に向いている。

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    2. Cloudbeds|外国人ゲスト比率が高い施設向けのグローバルPMS

    米国発のクラウド型PMSで、月額料金は客室数・プランにより異なり、概ね1室あたり月額$10〜$15程度(年払い契約の場合)が参考値。日本国内でも都市部のブティックホテルや外国人観光客が多いエリアの旅館での導入が増えている。

    ゲスト管理機能はCRM「Cloudbeds Amplify」として提供されており、滞在履歴・嗜好データ・セグメント別メール配信・アップセル提案メッセージの自動送信が可能。多言語対応(日本語含む)で、インバウンド比率が高い施設のゲストデータ収集に強い。ただし、UIが英語ベースで設計されているため、スタッフへの教育コストは国産PMSより高くなる傾向がある。

    3. テマイラズ|国内OTA連携に強いチャネルマネージャー兼PMS

    国内施設向けに特化したサービスで、楽天トラベル・じゃらん・一休.comをはじめとする国内OTAとの接続実績が豊富。月額費用は施設規模により異なるが、小規模施設(〜10室)で月額15,000円〜20,000円程度が目安。ゲスト管理機能は基本的なデータ蓄積と予約履歴の参照が中心で、高度なCRM連携を求める場合は外部ツールとの組み合わせが必要になる。

    OTAからのダブルブッキング防止と在庫の一元管理を最優先するなら費用対効果は高く、すでにテマイラズを使っている施設がゲスト管理を強化したい場合は、連携できるCRMツールを別途検討する流れが現実的。

    システム比較表(2026年版

    Photo: Unsplash
    項目 ホテルスマート Cloudbeds テマイラズ
    月額費用目安 〜10室:約30,000円〜 1室あたり$10〜$15/月 〜10室:約15,000〜20,000円
    主な対象規模 10〜50室の中小ホテル・旅館 20室以上、インバウンド重視 〜20室の小規模施設
    PMS機能 ◎ 標準搭載 ◎ 標準搭載 △ チャネルマネージャー中心
    顧客データベース/CRM ◎ 宿泊履歴・嗜好・リピーター管理 ◎ Cloudbeds Amplify(別オプション) △ 基本的な履歴参照のみ
    国内OTA連携数 楽天・じゃらん・Booking.com等 主要OTA対応 Booking.com・Expedia等(国内OTAは一部) 国内OTA特化で接続実績多数
    RevPAR/稼働率レポート ◎ 標準搭載 ◎ 標準搭載 △ 基本統計のみ
    多言語対応 日本語中心 多言語対応(英語ベース) 日本語のみ
    サポート 日本語サポートあり 英語中心(一部日本語) 日本語サポートあり

    規模・課題別:どのシステムを選ぶべきか

    10〜50室で国内OTA依存を脱却したい施設

    Hotelsmart(ホテルスマート)が最もバランスが取れている。PMS・チャネルマネージャー・自社予約エンジンを一体で持ちながら、顧客データベースでリピーター管理まで完結できる。OTA手数料が売上の15%を超えている施設は、直販比率を10%上げるだけで利益構造が大きく変わる。その土台として機能する。

    インバウンド比率が50%超の都市型ホテル

    Cloudbedsの多言語対応CRM機能が有効。外国人ゲストの嗜好データを蓄積し、滞在前のアップセルメール(部屋のグレードアップや夕食オプション提案)を自動送信することで、ADRの底上げが狙える。

    5〜15室規模で今すぐダブルブッキングをなくしたい施設

    テマイラズの導入から始め、顧客管理が課題になった段階でPMSへの移行か連携ツール追加を検討するのが現実的なステップ。いきなり高機能なシステムを入れるより、まず在庫の一元管理を確立することが優先。

    顧客データベースがRevPARに直結する仕組み

    ゲスト管理システムの価値は、データを「貯める」だけでなく「使う」ところにある。具体的には、宿泊履歴から「年2回以上来訪しているゲスト」を抽出し、繁忙期の1か月前に限定プランをメール配信するだけで、直販予約の取りこぼしを防げる。OTA経由だと1予約あたり1,500〜3,000円のOTA手数料が発生するところを、直販に誘導することでそのコストが丸ごと利益になる。

    また、チェックイン業務の現場でゲストの過去の部屋タイプ好みや食事の制限情報が瞬時に参照できると、スタッフが気の利いた対応をしやすくなり、口コミ評価の底上げにも寄与する。稼働率を上げることと、1泊あたりの単価(ADR)を上げることの両方を、ゲストデータは支援できる。

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    ※ 各システムの料金は2026年時点の公開情報・概算を基にしています。正確な費用は各社公式サイトまたは営業窓口で確認してください。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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  • Cloudbedsは日本の宿に向くか|料金の出し方・機能範囲・日本語の壁で判断する

    Cloudbedsは日本の宿に向くか|料金の出し方・機能範囲・日本語の壁で判断する

    📝 この記事でわかること

    • Cloudbedsは4プラン(Flex/One/Experience/Enterprise)すべて要見積で、最下位のFlexにはチャネルマネージャーと予約エンジンが含まれない
    • 予約エンジン・チャネルマネージャー経由の予約には追加手数料がかからないと公式に明記されているが、日本語サポートの範囲は公開情報では確認できない
    • Mews・Little Hotelier・Hotelsmart・aiPassと料金の出し方・機能範囲を並べ、複数拠点か国内小規模かで向く宿が変わることがわかる

    Cloudbedsの料金は、公式サイトを何度見ても出てこない

    Cloudbedsの検討を始めて、最初に手が止まるのがここです。Flex、One、Experience、Enterprise——4つのプランが並んでいるのに、金額欄はすべて要見積。月いくらなのか、室数でどう変わるのか、公式には一切書かれていません。

    公式が出しているのはプランの段階と、そこに何が含まれるかだけです。読者の立場からすると、予算稟議を通すまでに見積もりを取る手間が一段増えるのは事実です。

    この記事では、Cloudbedsを検討中の宿、あるいはすでに入れたけれど使いこなせていない宿に向けて、判断材料を3つに絞ります。プランをどこから上げると何が増えるのか。手数料の考え方が自社のOTA比率と噛み合うか。そして日本語の壁を越えられるか。最後の1つで脱落する宿が、おそらく一番多い。

    Flexから上げていくと、何が増えるのか

    プラン構成は積み上げ式です。最下位のCloudbeds Flexは、PMSと決済、そして400以上の外部連携。ここには予約エンジンもチャネルマネージャーも含まれていません。

    Oneに上げると、チャネルマネージャーと予約エンジンが加わります。つまり「一元管理と自社予約を回したい」という、多くの宿がPMSに最初に期待する機能は、最下位プランでは手に入らない。Experienceはさらにゲスト体験機能と評判管理が乗り、Enterpriseは個別見積です。

    400以上という連携数に、自社が使っている国内の決済端末や会計ソフト、自動精算機が含まれているかは、公開情報からは読み取れません。見積もり段階で名指しで確認しておくべき項目です。

    導入済みで「思っていた機能がない」と感じているなら、まず疑うのはプランの段です。

    予約エンジンとチャネルマネージャーに追加手数料ゼロ、という一文

    Cloudbedsが公式に明記しているのが「zero added commission on Booking Engine and Channel Manager reservations」——予約エンジンとチャネルマネージャー経由の予約に追加手数料をかけない、という記載です。

    この一文の意味は、OTA比率を下げたい宿ほど大きくなります。自社サイト経由の予約が増えても、その分だけシステム側の従量課金が膨らむということがない。直販を伸ばす努力の果実が、そのまま手元に残る計算になります。逆に言えば、予約のほとんどをOTAに依存していて当面それを変える気がない宿にとっては、この特徴はさほど効きません。

    自社の直販比率を先に確認してから、この点を評価してください。

    英語で運用が回るか、という一番現実的な関門

    サポートは24時間365日と公開されています。日本語の料金ページ(/ja/pricing/)はありますが、日本語サポートがどこまで対応するのかは、公開情報では確認できませんでした。

    これが何を意味するか。深夜にオーバーブッキングが起きた時、英語で状況を説明し、返ってきた英語の手順を読んで操作する——それを現場のスタッフができるか、という話です。オーナーひとりが英語を読めても、フロントが回らなければ意味がない。

    同じ海外勢のMewsも状況は近く、Essentials/Advanced/Enterpriseの3段構成でいずれも要見積、日本語サイトは存在しません。Essentialsの時点でPMS・予約エンジン・決済・8連携・SiteMinder製チャネルマネージャーが入り、決済を一体で扱いたい宿には筋が通った設計です。小規模向けのLittle HotelierはPMSとチャネルマネージャー、予約エンジンにモバイルアプリと無料トライアルを備えますが、公式の料金ページは確認できませんでした。第三者サイトに出ている金額はここでは採用しません。

    国内勢を並べると景色が変わります。Hotelsmartはクラウド型PMSにセルフチェックイン、自社予約エンジン、自動精算機、デジタルガイド、キャンセル料自動請求までを一体で持ち、24時間コールセンターがある。導入規模は全国4,500施設・75,000室以上と公開されています。料金は非公開で資料請求が必要です。aiPassは逆に金額を出しており、月額2.5万円から、初期費用は新規5万円・システム移行10万円。導入は50,000室以上、継続率99%以上。予算を先に固めたい宿には、この透明さがそのまま武器になります。

    サービス料金の出し方機能範囲日本語サポート向く宿
    Cloudbeds全プラン要問い合わせPMS・決済・400+連携/上位でCM・予約エンジン・評判管理範囲未確認(24/7サポートあり)多拠点・海外OTA中心
    Mews全プラン要問い合わせPMS・予約エンジン・決済一体/上位でデジタルキー・Open API日本語サイトなし決済まで一体化したい宿
    Little Hotelier要問い合わせ(公開料金なし)PMS・CM・予約エンジン・モバイルアプリ日本語サイトありB&B・ゲストハウス
    Hotelsmart要問い合わせPMS・セルフチェックイン・自動精算機・予約エンジン・キャンセル料自動請求24時間コールセンターチェーン〜小規模・戸建て
    aiPass月額2.5万円〜/初期5万円(移行10万円)クラウドPMS・スマートチェックイン・ゲストアプリ国内事業者費用を先に確定したい宿

    で、結局どれか。複数拠点を持ち、海外OTA中心で、英語でのやりとりが社内で完結するならCloudbedsが素直に効きます。決済までシステム側に寄せて手離れさせたいならMews。深夜に日本語で電話が通じることが条件ならHotelsmart。稟議の都合で月額をいま確定させたいならaiPassです。10〜50室で英語運用の担い手がひとりしかいない場合、Cloudbedsは導入後に止まるリスクを抱え込むことになります。公開料金のあるPMS・サイトコントローラーを横並びで見た比較表も、予算から逆算するときの材料になります。

    すでに入れていて、使えていない宿へ

    「導入したが、結局Excelと併用している」。この状態を分解すると、行き着く先は次の3つです。

    プランが下位で、そもそも機能がない

    Flex契約のまま「チャネルマネージャーが使えない」と悩んでいるケースです。これは設定の問題ではなく契約の問題なので、画面をいくら触っても解決しません。

    日本語の情報がなく、設定が途中で止まっている

    初期設定の途中、料金プランの紐付けや税設定で手が止まる。英語ドキュメントを読み切る時間が取れないまま、旧来の運用が並走し続ける形です。

    運用を見る人が決まっていない

    誰の仕事でもないシステムは、誰も直しません。日次で在庫と料金を見る担当を1人決めるだけで、動き出す宿があります。清掃管理のアプリ導入でつまずく理由とほぼ同じ構図です。

    3つのうちどれに当てはまるかで、打つ手はまったく変わる。プランの問題なら見積もり交渉、情報の問題なら代理店やパートナーの活用、人の問題なら社内の役割設計です。ツールを乗り換えても、3番目は解決しません。

    まずは直近の請求書を開いて、契約しているプラン名を確認してください。使えていないと思っていた機能が、すでに料金に含まれているかもしれない——そこが分かれ道です。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    「どれが自館に合うか決められない」「導入したが使いこなせていない」といった相談は編集部へ。条件を伺って、合いそうな会社の窓口までご案内します(各システムの操作・設定そのものは各社のサポートが最短です)。自社サイトからの予約を増やす・広告の出し方を見直す相談も同じ窓口で。

    よくある質問

    Q. 10室くらいの小さい宿でもCloudbedsって意味あります?

    A. 英語運用の担当者が1人しかいないなら、正直おすすめしません。

    Q. 一番安いFlexプランで契約したら、チャネルマネージャーって使えるんですか?

    A. 使えません。Flexに含まれるのはPMSと決済、400以上の外部連携までで、チャネルマネージャーと予約エンジンはOneから追加される機能です。導入済みで機能が足りないと感じているなら、まず契約プランを確認してください。

    Q. 予約エンジンとチャネルマネージャーを使うと、使った分だけ手数料が増えていきますか?

    A. 公式には予約エンジン・チャネルマネージャー経由の予約に追加手数料はかからないと明記されています。ただし予約のほとんどをOTAに依存している宿では、この特徴の効果は薄くなります。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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  • ホテル・旅館向けPMS比較|料金を公開している社としていない社、10〜50室で選ぶ基準

    ホテル・旅館向けPMS比較|料金を公開している社としていない社、10〜50室で選ぶ基準

    📝 この記事でわかること

    • 10〜50室規模なら、料金公開の有無・日本語電話対応・チェックインから精算までの一体化という3つの軸だけで候補は2〜3社に絞れる。
    • 料金を公開しているのはaiPassとBeds24の2社。Hotelsmartは非公開、CloudbedsとMewsはプラン体系だけ公開で金額は見積もり、Little Hotelierは公式の料金ページを確認できなかった。
    • 電話一本で解決できる導線を求めるならHotelsmart、金額を先に押さえたいならaiPassが軸になり、この2社を起点に1社だけ横に並べれば比較は終わる。

    PMSを入れ替えるか、初めて入れるか。10〜50室くらいの施設でこの検討に入ると、資料を10社ぶん取り寄せて比べ疲れる、という流れになりがちだ。先に結論を言う。この規模なら見るべき軸は3つでいい。料金が公開されているか、日本語で電話が通じるか、チェックインから精算までPMSと地続きか。この3点で候補は自然と2〜3社に絞れる。

    機能の多さで並べても意味は薄い。10室でも50室でも、フロントに張り付ける人手は限られている。だから「詰まったときに誰に何語で聞けるか」と「予約から精算までの手戻りがどれだけ減るか」のほうが、対応OTAの数より効いてくる。

    先に見るべきは、料金を公開しているかどうか

    今回の6社は、料金を出している社と出していない社にきれいに分かれる。

    公開しているのは2社。aiPassは月額2.5万円〜(室数とプラグインで変動)、初期費用は新規5万円・システム移行なら10万円と明記している。Beds24は基本が月額€15.50〜の従量制で、チャネル接続が1接続あたり€0.55/月、追加ユーザー€2.00/月という単価まで開いている。しかもBeds24は契約期間・最低利用期間・初期費用なし。予算を先に固めてから稟議を回したい担当者には、この2社は話が早い。

    残る4社――HotelsmartCloudbedsMewsLittle Hotelier――はいずれも料金非公開で、要問い合わせだ。CloudbedsもMewsもプラン体系(Flex/One/Experience、Essentials/Advanced/Enterpriseなど)は公開しているが、金額は全プラン見積もり。非公開が悪いわけではないが、比較表の段階で横並びにできないことは頭に入れておきたい。

    6社を1枚に並べる

    社名料金対象規模チェックイン一体サポート
    Hotelsmart要問い合わせチェーン〜小規模(戸建て含む)セルフチェックイン・自動精算機・予約エンジン一体24時間コールセンター
    aiPass月2.5万円〜/初期5万円(移行10万円)ビジネス〜リゾート・旅館・グランピング等スマートチェックイン一体要確認
    Beds24€15.50/月〜(従量・契約なし)民泊〜小規模要確認
    Cloudbeds要問い合わせ独立系〜グループ予約エンジン/チャネルマネージャー内蔵(Oneプラン以上)24/7(日本語の範囲は要確認)
    Mews要問い合わせ独立系〜グループ・長期滞在決済一体型24/7チャット(日本語範囲は要確認)
    Little Hotelier公式の料金ページを確認できず小規模宿(B&B・ゲストハウス)予約エンジン内蔵要確認

    で、結局どれか。条件で切ると迷いは減る。電話で聞ける体制が要る、かつフロントの人手が薄い施設なら、24時間コールセンターを持つHotelsmartか、国内提供のaiPassが軸になる。金額を先に見てから決めたいならaiPassかBeds24の二択でいい。多拠点展開や海外OTA中心で、管理画面が英語でも回せる体制があるならCloudbedsかMews。Little HotelierはゲストハウスやB&B規模に寄った作りなので、50室に近い施設だと候補から外れやすい。

    日本語で電話が通じるか、を軽く見ない

    PMSは深夜のチェックインや連休の精算で必ず「今すぐ聞きたい」瞬間が来る。そのときサポートが何語で、どのチャネルで届くかが効いてくる。

    この点でHotelsmartは24時間対応のコールセンターを持つ。全国4,500施設・75,000室以上という導入実績が公式に出ている。人が薄い現場ほど、チャットの往復ではなく電話一本で解決できる導線の価値は大きい。

    CloudbedsとMewsも24/7のサポートを掲げているが、こちらはチャット主体で、公開情報の範囲では、日本語対応がどこまで及ぶかは読み切れない。海外勢を候補に入れるなら、対応言語と受付時間は資料請求の時点で必ず確認したい。

    チェックインから精算までを、ひとつなぎにできるか

    10〜50室でいちばん人手を食うのは、繁忙期のチェックイン集中と、OTA予約の転記まわりだ。ここをPMSの外側の道具でつなぐと、二重入力と確認作業が増える。だから予約・入館・精算がひとつのシステムで完結するかを見る。

    Hotelsmartは、セルフチェックイン、自動精算機、自社予約エンジンが一体で、キャンセル料の自動請求やデジタルガイドまで同じ土台に載る。戸建てタイプの宿泊施設にも対応するので、フロントを常時立てない運用とも相性がいい。フロント無人化を前提に組むなら、精算機まで同じ系列で揃うのは手戻りが少ない。

    aiPassもスマートチェックインをPMSと一体で持ち、ゲスト専用アプリまで含めて入館体験を設計できる。導入は50,000室以上(2026年6月時点)、継続率は99%以上と公表されている。継続率の高さは、入れてから運用に乗り切らずに剥がれる施設が少ない、という意味で読める。

    Mewsは決済一体型が持ち味で、Cloudbedsは予約エンジンとチャネルマネージャー経由の予約に追加手数料がかからない。OTAとの接続本数が多い施設ほど、この手数料ゼロは効いてくる。

    チェックインまわりを組み替えるなら、周辺の運用も同時に見直すと効果が出やすい。多言語のゲスト対応は民泊の多言語ゲストコミュニケーションツール比較が、稼働率を落とさない設備運用は設備故障通知×IoT連携が参考になる。

    まず動くなら、資料請求は2社に絞ること。電話サポートと一体型を優先するならHotelsmartと、料金を先に押さえたいならaiPass――このどちらかを軸に、もう1社だけ横に置いて比べればいい。

    📋 この記事で比較したサービス(公式サイト)

    自社サイトからの予約を増やしたい・広告の出し方を見直したい、という集客の相談は編集部へ(各システムの操作・設定は各社のサポート窓口へ)。

    よくある質問

    Q. うちは10室しかない小さい旅館だけど、この3つの軸で選んで大丈夫?

    A. 大丈夫。10室でも50室でもフロントに張り付ける人手は限られるので、規模の大小より料金公開の有無・日本語電話対応・チェックインから精算までの一体化を見た方が効く。

    Q. 料金を公開してない会社は、なんで隠してるの?候補から外した方がいい?

    A. 非公開が悪いわけではない。CloudbedsやMewsはプラン体系自体は公開しているが金額は全プラン見積もりなので、比較表の段階で横並びにできないというだけ。要問い合わせで確認すればいい。

    Q. うちは50室に近いんだけど、Little Hotelierも候補になる?

    A. 外れやすい。公式が対象に挙げているのはB&Bやゲストハウス規模で、50室に近づくほど作りが合わなくなる。同じ価格帯を探すならaiPassかBeds24を先に見たほうが早い。

    宿DX編集部

    この記事を書いた人: 宿DX編集部

    宿泊施設の集客支援(広告運用)を仕事にしている30代が編集しています。宿泊施設の運営者ではありません。広告運用の実務で旅館・民泊事業者の予約導線に日常的に関わる立場から、PMS・サイトコントローラー・レベニューマネジメント・無人チェックイン等のツールを「費用感・規模別の向き不向き・運用工数」の観点で比較しています。特定ベンダーからの寄稿は受けていませんが、一部のサービスとは業務上の関係があります。

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